家の解体を考え始めたとき、誰もがまず気になるのは「結局いくらかかるのだろう」という費用の問題でしょう。家の構造や坪数で値段がどれほど変わるのか、追加費用は発生するのか、そしてどんな業者に依頼すれば安心できるのか。初めての方ほど、不安や疑問は尽きないものです。
この記事では、解体工事の費用を構造別・坪数別に詳しく解説し、さらに追加費用が出るケースや費用を抑えるコツ、信頼できる業者を選ぶポイントまで、全体像をつかめるようまとめています。
「なるべく費用を抑えたい」「後から追加請求されたくない」という方にとっても役立つ内容にしていますので、ぜひ参考になさってください。
解体工事の費用相場はどれくらい?まずは全体感をつかむ
解体費用は、建物の状態や周辺環境によって変動しますが、おおまかな相場を知っておくことで、見積りが適正かどうか判断しやすくなります。
解体工事の基本的な坪単価とは?
一般に、解体費用は坪単価×建物の延べ床面積で概算できます。
坪単価は建物の構造や作業方法で大きく変わるため、まずはその仕組みを理解しておくことが大切なのです。
たとえば、木造は素材が比較的軽く、重機での解体がしやすいため坪単価が低くなる傾向があります。対して鉄骨造やRC造(鉄筋コンクリート造)は、材料が丈夫な分だけ破砕工程が多く、廃材も増えるため費用は高くなるというわけです。
木造・鉄骨造・RC造で異なる費用の目安
一般的な相場は、次のように考えられます。
- 木造住宅:3万円〜5万円/坪
- 鉄骨造(S造):4万円〜6万円/坪
- 鉄筋コンクリート造(RC造):6万円〜10万円/坪
もちろん、使用されている部材の量や、建物の老朽化の度合い、周辺道路の広さによっても費用は増減します。
相場は参考としつつ、最終的には現地調査による見積りが重要なのです。
坪数が大きいほど単価が下がることもある理由
一般には「大きい家ほど高くなる」と思われがちですが、必ずしも単価が上がるとは限りません。
実は、解体工事には重機の搬入や足場の設置など、規模に関わらず必要になる固定費用が存在します。
そのため、小規模住宅だと1坪あたりの費用が割高になることもあります。
逆に、大きな建物ほど作業効率が上がり、坪単価が下がるケースもあるというわけです。
構造別の解体費用相場を詳しく解説
家の構造によって費用がどれほど変わるのか、もう少し具体的に見ていきましょう。
木造住宅の解体費用相場と特徴
最も依頼が多いのが木造住宅の解体です。
相場は3万円〜5万円/坪ほど。解体しやすい構造で、廃材の仕分けも比較的容易なため、他の構造より費用は抑えやすい傾向があります。
ただし、築年数が古く、腐朽が進んでいる木材が多い場合は手作業が増え、費用が上がるケースもあります。
鉄骨造(S造)の解体費用相場と注意点
鉄骨造は、柱や梁に鋼材が使われている建物です。
そのため、重機だけでなくガス切断機を使う作業が増え、費用は4万円〜6万円/坪程度。
鉄骨の量や厚みによって作業時間が大きく変わるため、構造図があるとより正確な見積りができます。
「思っていたより高くなった」という声が出やすい構造でもありますので、複数の業者から見積りを取って比較するのが望ましいでしょう。
鉄筋コンクリート造(RC造)の解体費用相場
RC造は、最も費用が高くなる構造です。
相場は6万円〜10万円/坪。
コンクリートを破砕するための重機が必要になり、廃材の量も非常に多くなります。
また重量物が多いため、搬出ルートが狭いと費用がさらに増えることがあります。
頑丈な建物ほど壊すのに時間も手間も必要になる、というイメージを持つと分かりやすいでしょう。
坪数別にみる解体工事の費用目安
家の大きさによって、どの程度の費用が必要になるのかを見ていきます。
20坪・30坪の小規模住宅の場合
20〜30坪の住宅は、日本で最も一般的な規模です。
木造なら90万円〜150万円程度が目安になります。
道路が狭い、すぐ横が隣家で重機が使えない、といった条件が重なると、手作業が増えて費用が上がることもあります。
40坪・50坪の中規模住宅の場合
この規模になると、解体期間が長くなる分だけ人件費や廃材処分費が増えます。
木造なら120万円〜250万円ほどが目安。
広い分だけ重機が使いやすい現場であれば、坪単価が下がることもあります。
60坪以上の大規模住宅の場合
大規模住宅では、重機の大型化や仮設工事の増加により費用が上がります。
また搬出ルート確保のための道路使用許可が必要になるケースもあります。
坪単価は木造であれば3万円台まで下がることもありますが、RC造の場合は単価が高いため、総額が大きくなりがちです。
追加費用が発生しやすいケースとは?見落としポイントを事前にチェック

解体工事では、見積り後に追加費用が発生することがあります。
ただし、理由が明確なものであれば、必ずしも悪質な追加請求ではありません。
アスベスト(石綿)が見つかった場合
古い住宅の外壁材や屋根材には、アスベストが含まれていることがあります。
アスベストは飛散すると人体に悪影響を及ぼすため、法令で厳しい処理基準が定められています。
事前調査・分析費用や除去費用が必要になり、追加費用が発生するのです。
地中埋設物(ガラ・浄化槽)があった場合
現地調査では地中の状況までは完全に把握できません。
基礎コンクリートの破片(ガラ)や古い浄化槽が出てきた場合、その撤去に費用が必要です。
追加費用になりやすい項目ですので、事前説明のある業者なら信頼できます。
隣家と接近している住宅の場合
重機を使うと隣家を傷つける恐れがあるため、手作業が増えたり、防音シートの追加が必要になります。
都市部や密集地では特に注意が必要です。
解体工事の費用を抑えるために知っておきたいこと

「できれば少しでも安くしたい」という思いは自然なことです。
ここでは、適切に費用を下げる方法を紹介します。
解体前に「残置物」を整理しておくと費用は下がる
残置物とは、家具・家電・日用品など、建物の中に残っているもののことです。
これを業者に処分してもらうと処分費が追加になります。
自分で処分したり、リサイクルショップを活用すれば費用を抑えられます。
補助金や助成金が使えるケースもある
老朽危険家屋の除却工事では、自治体が補助金を出していることがあります。
地域によって条件が異なるため、事前に確認するとよいでしょう。
「補助金を使えるなら解体に踏み切れる」という方も多いのです。
相見積もりで費用差が生まれやすい理由
解体工事は、業者によって見積り価格に差が出やすい分野です。
重機を自社保有しているか、処分場と直接契約しているかなど、内部体制によって費用が大きく変わります。
複数社の比較は欠かせない工程といえるでしょう。
解体工事の流れを知っておくと費用トラブルを防げる

流れを理解しておくと、業者とのやり取りもスムーズになります。
現地調査から見積り提出までの流れ
敷地の状況、建物の構造、周辺環境を確認します。
図面があると精度が上がるため、できるだけ準備しておくと安心です。
契約から工事開始までに準備すること
水道・ガス・電気などのライフライン停止が必要です。
また、近隣挨拶は業者が代行してくれることもあります。
工事中・工事後の確認ポイント
廃材処理は「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」で確認できます。
処理が適切に行われているかどうかを知るために重要な書類です。
信頼できる解体業者を選ぶためのチェックポイント

解体工事で「費用トラブル」や「追加請求」に悩む人の多くは、振り返ってみると業者選びの段階で十分な確認ができていなかったと語ります。
解体は一度始めると後戻りができない工事です。そのため、最初に誰へ依頼するかが結果を大きく左右します。
ここでは、とくに注意して確認しておきたいポイントをさらに深く解説していきます。
許認可の有無を必ず確認する
解体工事を安全かつ適法に進めるためには、業者が「解体工事業登録」を取得していることが必須です。
この登録は、一定の技術力と施工体制を備えていなければ取得できないため、業者としての“最低限の信頼性”を示す証拠でもあります。
加えて、解体で発生する廃材を運搬するには「産業廃棄物収集運搬許可」が必要になります。
もし無許可の業者が勝手に廃棄した場合、依頼した側にも責任が問われる可能性があるため、この点は特に注意しなければなりません。
許認可の情報は、見積書や公式サイトに記載されていることが多く、誠実な業者であれば質問すればすぐに提示してくれます。
反対に、曖昧な返答をしたり確認を避けるような業者は、その時点で候補から外す方が安心でしょう。
許認可をきちんと取得しているかどうかは、業者選びの第一関門なのです。
見積書の項目が明確かどうか
見積書は、解体工事の品質と業者の姿勢が表れる最も分かりやすい資料です。
とくに注意したいのが、「解体工事 一式」というような、一式表記だけで構成された見積書です。
一式表記は一見シンプルでわかりやすそうに見えますが、実際にはどの作業にどれだけ費用がかかっているのか判断できません。
その結果、工事が始まってから「これは見積りに含まれていません」と追加請求されやすく、トラブルの原因になりがちです。
信頼できる業者の見積書には、
解体本体工事、重機回送費、足場や養生シート、廃材の分別作業、産廃処分費などが細かく記載されます。
さらに、地中埋設物が出てきた場合の対応や、その費用の考え方まで事前に説明してくれる業者であれば、安心して任せられるでしょう。
もし複数の業者から見積りを取った際、一社だけ極端に安い場合は理由を確認することが欠かせません。
廃材処分費が含まれていない、手作業前提で計算されていないといった背景があることも多いため、“安さだけ”で判断するのは危険なのです。
現場の安全管理や近隣配慮が丁寧か
解体工事は、周囲の環境に影響を与えやすい工事です。
騒音、粉じん、振動が避けられないため、安全管理と近隣配慮が丁寧であるかは、業者を評価する重要な指標になります。
誠実な業者は、養生シートを丁寧に張り、ホコリを抑えるための散水をこまめに行い、重機の操作も慎重に進めます。
また、工事前には近隣住民への挨拶を行い、工事の内容や期間、騒音が発生しやすいタイミングなどを説明してくれます。
反対に、現場マナーを軽視する業者の場合、近隣とのトラブルが発生しやすくなり、最終的には依頼者自身が謝罪に回らなければならないことも少なくありません。
現場対応の丁寧さは、そのまま工事の仕上がりや安全性にもつながるため、軽視できないポイントなのです。
実際に見積り時の立ち会いで現場スタッフと話すと、対応の質がよく分かります。
説明がわかりやすく、態度が丁寧で、質問にも誠実に答えてくれる業者なら、工事中も安心して任せられる可能性が高いでしょう。
“解体は現場がすべて”と言われるほど、現場対応は重要な評価軸なのです。
まとめ
解体工事の費用は、建物の構造や坪数、立地条件、さらには地中の状況など、さまざまな要素が重なり合って決まります。
そのため相場だけを見て判断するのではなく、現場に合った見積りを出してもらうことが大切なのです。
また、解体には追加費用が発生する可能性もありますが、その多くは理由が明確で、事前の説明がしっかりしている業者であれば不安を感じる必要はありません。
見積書の透明性、許認可の有無、現場でのマナーや安全管理の姿勢は、業者の信頼性を判断する重要なポイントです。
解体工事は、一生のうちで何度も経験する工事ではありません。
だからこそ、安心して任せられる相手を選ぶことこそが、後悔しないための最大のポイントなのです。
自分の状況に合った適正価格を知り、信頼できる業者に出会えれば、解体工事はもっとスムーズで納得のいくものになります。
もし業者選びに迷ったり、どこへ相談すべきか分からないと感じたときは、全国の解体業者を比較できる「解体侍!」をぜひ活用してみてください。
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